技術資料
一般説明
|
|
1.ボールスライド/クロスローラースライド
|
A. |
ボールスライドには以下の使用利点があります。
|
・ |
セルフクリーニング
ボールとシャフトが点接合のため、外部からの干渉を受けません。
|
・ |
低価格
ボールとシャフトは汎用品であり、製造が容易です。
|
|
|
B. |
クロスローラースライドには以下の使用利点があります。
|
・ |
長寿命
ローラーとシャフトが線接合のため、ボールに比べ寿命が8〜10倍あります。
|
・ |
高負荷許容/低揺動
線接合のため、負荷や揺動に対し高い許容値を持ちます。
|
|
|
|
|
2.ストレートラインタイプ/リサーキュレイトタイプ
|
ストレートラインタイプ/非リサーキュレイトタイプの駆動部分(ボール/ローラー)は内部リテーナーによってそれぞれ分離された状態でレール上を直線移動し、駆動部分またはリテーナーがスクリューヘッドやエンドキャップ等に達した地点が駆動終点となります。
つまり、駆動長(ストローク)は上部キャレッジ長とリテーナー長との関係によって決定され、標準型スライドの場合そのストロークは上部キャレッジ長の約1/3の長さとなり、最大ストロークはキャレッジ長までとなります。
そのためスライド全長は、必要ストロークに対して出来るだけ長いサイズの選定をお勧めします。
またこの選定は、摩擦をより低く抑える事にも繋がります。
これに対しリサーキュレイトタイプはキャレッジ内に設けられた楕円型軌道内を回転し続けるため、このタイプのストロークは上部キャレッジのサイズに依存しません。
|
|
|
|
|
|
3.一般公差
|
|
ミリ寸法 |
インチ寸法 |
小数点以下1桁 : +/-0.25mm
小数点以下2桁 : +/-0.13mm
|
小数点以下2桁 : +/-0.010"
小数点以下3桁 : +/-0.005"
|
|
|
|
4.特注スライド
|
各種特注スライドの作成を承ります。
主な特注仕様は下記参照下さい。
|
|
・スライド高さ、幅、長さ寸法変更
|
|
・揺動力設定変更
|
・ストローク変更
|
|
・単一ベース上に複数キャレッジ
|
・高負荷仕様
|
|
・単一キャレッジに複数ベース
|
・プリロード設定変更
|
|
・特注材質リテーナー
|
・取付け穴位置、種類変更
|
|
・アルマイト加工無し/色変更
|
・内/外部位置決めピン設定
|
|
・ステンレス仕様/防錆加工
|
|
|
|
5.高温仕様
|
高温仕様への対策として、テフロン/アルミニューム/ブラス製リテーナーもご用意しております。
|
|
|
6.静電仕様
|
半導体装置や電気装置における精密直線運動機構では、低静電対策が必要な場合があります。
この場合、電解ニッケル処理/ニッケル合金処理/次亜燐化学処理をスライド表面に施す事により、静電気の放出とスライドの帯電を防止します。
ESD電解ニッケル処理スライドは、ASTM スタンダード B 733-97処理を施し、ボール/クロスローラー/ポジショニングスライドのいずれも供給可能です。
|
|
|
7.真空仕様
|
ガスの除去/削減が必要な真空中で使用される場合、アルマイト処理/酸化処理を施さない金属の使用、ラベルの未添付、非金属リテーナーの使用によるスライド作成も可能です。
|
|
|
8.プリロード vs 揺動
|
殆どのスライドのプリロード量は、各種仕様に合わせて、または強/中/弱と言った形でメーカー出荷前に調整可能です。
ただし、キャレッジ/ベース間に加わる数グラムのプリロード変化によって非常に大きな相違が発生するため、詳細につきましては別途お問合せ下さい。
|
|
スライドへのプリロードと揺動量は以下の関係にあります。
|
・高プリロード = 低揺動
・低プリロード = 高揺動
|
|
|
|
|
9.真直精度
|
真直精度は全ての面に対して有効です。
測定方法は、スライドに固定されたゲージまたはインジケーターにより、水平/垂直方向で基準直線と比較します。
|
|
|
|
|
|